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2005~2009年度
アフラシア平和開発研究センターのサイト

プロジェクトの概要

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  2. プロジェクトの概要

1班:人の移動が生み出す社会・文化変容と紛争和解

1班はアジア太平洋地域における移民の現状を、送出し側と受入れ側との間にあるギャップに注目し、制度的・経済的な側面とともに情報や文化といったミクロな視点から実証的に取りあげます。具体的には、オーストラリア、アジア諸国、太平洋諸島の移民政策と日本の移民政策との比較、アジア太平洋地域における移住者・移民労働者の増大の背景と、その結果起きるミクロなレベルでの紛争の顕在化といった点についての研究を進めてゆきます。そこでは、文化的な紛争、例えば現在の社会政策と人の移動に伴う文化の接触・変容などによって起こる紛争や人権問題を検証し、紛争の和解および多文化社会の実現可能性を検討します。その主な目的は、移民を一つの現象としてとらえ、その現象を通じて引き起こされるローカルなレベルでの文化変容がどのようなメカニズムを持つのかを解明し、それにともなって生じる目に見えない紛争を顕在化すること、そしてそれら紛争を和解へと導くためのプロセスを検証することにあります。

2班:コミュニケーション・言語教育政策および言語政策による対話可能性の創出

2班では共同体の基盤となり、またローカルな紛争と密接に関連する言語の問題を取り上げます。言語は様々な方法を通じた対話が可能となるうえで根幹をなすものであること、また同時に人の移動に伴う社会・文化的な変容と政治経済的な制度の固定化という二つの力がせめぎ合う場でもあることから、この研究は1班の文化変容と市民社会、そして3班の文化の制度化と国民国家および市場という二つの異なる領域を結び付けるものとなります。具体的には、比較的制度化されていない個々の人間同士によるミクロレベルでのコミュニケーションの実践、より制度化されている言語教育政策、そして最も制度化されている国家によるマクロレベルでの言語政策がどのように紛争を生み出し また和解へと導き、多文化社会実現へどのようにつながっていくのか(いかないのか)についての実証的な研究を行います。

3班:政治経済における制度化の批判的考察による多文化社会の政策提言

3班は第一に国民国家の主権の確立のため、或いは経済的エージェントによる富の最大化のために押し進められる制度化・固定化の力に注目します。第二にこれら制度化・固定化の力が人の移動による文化や言語の変容とどのように影響し合い、お互いに変化する(しない)のかを検証します。この点を分析するにあたって、国民国家と多文化社会との関係、そして国家を超える公共空間の創造に向けた取り組みに関する様々な歴史的検証を行います。また、多様な紛争に関して社会学・国際関係学・ジェンダー研究、シチズンシップ論などの分野に蓄積されてきた知を再度検証し、これらのグローバルな文脈への適用可能性について研究を進めます。3班はこれらの研究を通してアジア太平洋地域における国家や市場と多文化社会の実現の可能性との関係を探ります。

研究領域の概念図

プロジェクトの概要・イメージ

第2班は、個々人によるミクロレベルの「コミュニケーション」、より制度化されたメゾレベルの「言語教育政策」、国家の政策としてのマクロレベルの「言語政策」に着目し、3つのレベルにおける様々な方法を通じた対話の分析を行います。この研究領域は、他の2つの班と上の図のような関係にあり、それらは4つの対話のベクトルで表すことができるでしょう。

「移民による対話への参加」

移動する人々が、新たに住む場所において直面するであろう様々な問題を、既存の社会のローカルなコミュニティとのコミュニケーション・ネゴシエーションによって乗り越ようとする取り組み

「対話による既存の制度の受容」

既存の社会的枠組みが移民の考え方・生活様式に与えるであろう影響

「制度による対話のコントロール」

既存の法、経済的慣行、社会的ルールなど様々な要因が、言語政策や言語教育政策そしてコミュニケーション回路を通して移民に対して既存の制度の受容の要求

「対話による制度の変化」

国際社会や国家そして市場などを含む既存の社会の法・政治制度、経済的慣行、社会的なルールなどに与える影響

以上のことをまとめれば、移民と既存の制度とが直接対峙した場合に起こりうる紛争を、様々な対話の方法を経由することによって和解へと導くことが、本研究の中心的課題となります。そして、対話という視点から、人の移動に伴う社会的・文化的変容と政治経済的な制度化の動きとがどのような関係性を持つのかについて研究を進めていくことによって、政策提言を行いたいと考えます。