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3班の活動

第3班2013年度第3回研究会を開催しました。

3班の活動
2014/03/19

3班の活動

2013/12/10

 

アフラシア多文化社会研究センター&ライデン大学 国際TV会議

 第3班第3回研究会

 

 

“Biography as History? : Beyond National Hero/Heroine Paradigm and the Case of Molly Murphy”

 

報告者: 瀧口 順也 氏 

龍谷大学国際文化学部講師

アフラシア多文化社会研究センター第3班研究員

 

◆開催日時:2013年12月10日(火)17:15~18:30

 

◆開催場所:龍谷大学瀬田学舎 智光館地下1階103-104共同研究室

 

◆参加者:清水耕介、ウィリアム・ブラドリー、大瀧正子、井澤友美、本多善、他(順不同、敬称略)

 

【概要】

2013年度第3回研究会では、国際TV会議システムによるライデン大学との合同研究会を開催した。今回の国際TV会議では3班研究員である瀧口順也氏が報告者として参加し、 “Biography as History? : Beyond National Hero/Heroine Paradigm and the Case of Molly Murphy” をテーマに報告した。報告後、ライデン大学とアフラシア多文化社会センターは国際TV会議システムを利用して、質疑応答やディスカッションを行った。

 

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瀧口氏はまず、歴史学における伝記や自叙伝の位置づけについて説明した。バイオグラフィーは個人の生涯や活動を扱う記録物である。個人的な伝記あるいは記録物は、歴史学において客観的でないとした理由や、個人の題材を扱う上での倫理的問題があるという理由から、個人の伝記や記録は歴史学の中で軽視されてきた。従来の研究において、個人を扱った歴史は概ねナショナルな主人公を題材としたものである。近年になってようやく、ポストコロニアル研究やジェンダー研究から、バイオグラフィーが注目されるようになった。歴史学の国際ジャーナルでも、個人の伝記や自叙伝のケース・スタディーが注目されつつあると瀧口氏は指摘した。

 

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瀧口氏は、伝記等による歴史研究が西洋中心主義に対するアンチテーゼとして主に非西洋による(非西洋主義的)伝記等に偏っている点を批判した。その上で、トランスナショナルなバイオグラフィーが必ずしも非西洋のみを表象したり、非西洋中心主義に偏る必要はないと指摘した。瀧口氏はイギリス・ランカシャー出身のモリー・マーフィーという女性の伝記を一つの例として、彼女のトランスナショナルなアイデンティティについて紹介した。モリーは1890年生まれで幼少期から看護師を目指していたが、イギリス共産党の創設者の一人であるジャック・マーフィーとの結婚をきっかけに、共産党員として活躍し、インターナショナルな生活を送りながら、女性の参政権獲得に向けた運動に参加し、彼女自身もその活動の中でインターナショナルなアイデンティティを獲得した人物である。コミュニズムの活動家として数度モスクワにも滞在した。彼女の夫・ジャックは共産党員のリーダー的存在として現在まで彼についての研究がなされているが、彼女のインターナショナルな活動やアイデンティティについては現在まであまり注目されていない。デジタル・アーカイブに保存されている彼女の自叙伝を元に、1998年に彼女の自叙伝がダリントンによって出版された。瀧口氏は彼女の伝記が実際に夫によって記されたものである可能性が高い点や、これらの伝記のリスクを指摘しながらも、一人の女性がナショナルな枠組みとは異なった経験を通じて、インターナショナルな運動の中心としてアイデンティティが形成されていく過程について研究する意義について説明した。

ディスカッションではバイオグラフィーをどのように定義するのか、或いは個人の記録と歴史との関係において、ナショナルなものとトランスナショナルなものとをどのように区別するのかについて議論された。

 

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