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3班の活動

第3班2012年度第4回研究会を開催しました。

3班の活動
2013/02/03

第3班2012年度第4回研究会

 

When Global Ethics Fails:

A Meta-ethical Inquiry on Distant Rescue

 

Presenter: Dr. Josuke Ikeda

(Associate Professor, O.P. Jindal global University, India)

 

◆開催日時:2012年12月18日(火) 17:00~18:30

◆開催場所:龍谷大学瀬田学舎 智光館B103-104共同研究室

 

◆参加者:清水耕介、ウィリアム・ブラドリー、大瀧正子、朴伸次、櫻井想、本多善、院生、他(順不同、敬称略)計10

 

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【概要】

 

昨年度公募研究員の池田丈佑氏は “When Global Ethics Fails: A Meta-ethical Inquiry”をテーマに、他者救援をする際の倫理的破綻について報告した。まず池田氏は、世界政治と倫理の研究において、他者救援が機能しない要因について3つの立場から考察を加えた。1つ目は、世界経済の格差や紛争の要因は他者への関心の薄さが低く、人への倫理が少ないとする見解である(リアリズム的立場)。2つ目は、時折国際社会は倫理を使うことがあるが、国際社会の組織上の理由から倫理が具現化されず、他者救援ができないとする見解である。制度的・組織的な問題によって、倫理が具現化されないという立場である(制度論的立場)。3つ目は、なぜ人を救援しなければならないかとする倫理観が発達しているにも関わらず、一方では人を救えないのか、それは倫理自体が無理難題を押し付けているからであり、倫理を倫理として構成している論理に問題があるとする立場である(批判倫理の立場)。

 

池田氏は、3つ目の立場から分析を加えた。過去の歴史を振り返ると本来救うべき人たちを救うことができなかった事例が多々あり、ルワンダの救援活動の失敗、2003~2004年に生じたピースキーパーの性的虐待事件等を挙げた。ジャック・デリダが展開した「倫理的な正しさの押し付けが実は、倫理的でない」という議論を手掛かりに池田氏は報告を進める。他者救援をするにあたって ‘responsibility of protect’という国連文書があり、「各国は自分たちの国民を守るべきであるが、守れない場合、国際社会が介入すべきであるという制度」が制定され、2000年以降、傍観よりは動くことが進められる。しかし、国家が守れない際、国際社会が介入するという制度が、実は逆説的に国家の行動によっては(国際社会への助け舟を出さなければ)国際社会による介入もできない状況が生じてしまうことを指摘した。また国際社会以前に、国家が国民を守るというお墨付きを与える制度として機能していることを批判した。

 

そしてメタ倫理学において池田氏は倫理というものは、「人々を指令する機能」として考察した。リチャード・ヘアの議論「指令主義」の立場から、倫理は指令するものであり、その裏側では普遍化可能性という機能(同時にこうすべきとする付随性の機能)が働いているとした。この機能を規範化された倫理として分析し、‘Morality as fact’(人間同士助けるべき)の倫理や‘Morality as emotion’ (情動主義的倫理)の立場を採用せず、 Morality as prescription’ (指令としての倫理)の問題点を明らかにした。

 

報告後のディスカッションでは、倫理とその適応性について積極的な議論が成された。清水氏は池田氏の報告について、ヒューム(情動主義)とカント(提言命法)の倫理に関する議論を想起させると同時に、カント的な指令としての問題よりも、情動的な問題の破綻として倫理を分析している点を指摘した。その際に問題となるのは、倫理というよりも倫理の現実化に向けた運用面に問題があるとした。またカント的な定言命法に基づく倫理の分析可能性を指摘した。またブラドリー氏は、現実の政治経済或いは国家間関係の問題によって倫理が適応されない点について言及した。

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