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1班の活動

第1班2012年度第3回研究会を開催しました。

1班の活動
2012/12/24

2012年度第1班第3回研究会

経済危機以降の在日南米日系人の就労・生活の変化

報告者:松尾隆司(群馬大学助教)

日時:2012年12月15日(土) 龍谷大学大宮学舎 清風館301共同研究室

 

第3回研究会では、「経済危機以降の在日南米日系人の就労・生活の変化」をテーマに松尾隆司氏が報告をおこなった。松尾氏は、経済危機(2008年のいわゆるリーマンショック)の影響で失業したのち、職業転換に成功した3名のブラジル人の事例を紹介し、職業転換に失敗した日系ブラジル人との比較から、日本語能力の不足と雇用者側の理解不足が職業転換の成否の大きな要因であると指摘した。

 

リーマンショックの直前まで、日本では自動車産業を中心に景気は上昇していた。それに比例して外国人登録者総数は(韓国・朝鮮を除き)毎年増加を続け、2007年には在日日系南米人の数もピークとなる。しかし2008年の経済危機を受けて、在日南米人も含め在日外国人の総数は減少へと転じた。多くの日系南米人が失業し、日本を離れる者も少なくはなかった。滋賀県や岐阜県、浜松市(静岡県)の調査では概ね在日ブラジル人全体の四割が失業しているという調査結果も報告されている。このような事態に政府は、帰国支援制度、就職者支援制度、日系人就労準備研修などで対応してきたが、松尾氏は、これらの支援制度は日系南米人たちの生活を守るためよりも、むしろ将来の社会負担(生活保護)の増大を防ぐための措置であったと述べた。

 

報告の中で松尾氏は、経済危機のため失業した後、職業転換した3名の在日日系ブラジル人の事例を紹介した。この3名は日系ブラジル人労働者の派遣会社からそれぞれ介護職や行政通訳へと移ることに成功している。これらの事例の分析から、職業転換に際してまず一定レベルの日本語能力と家族や就職先のサポートの有無が成功要因として重要であるが、それ以外にも多くの要因が揃わなければ成功は難しいと指摘した。経済危機以降の日系南米人の動向を眺めてみると、失業後も帰国せず日本に残り、強い定住化傾向を見せている。実際、雇用保険や年金、健康保険への加入も増えた。しかし彼らが経済危機を職業転換の契機ととらえるとしても、多くの日系南米人が転換に失敗して結局非正規労働へと戻ってゆくという。日本語能力と周囲のサポート以外にも、職業の幅を広げる訓練・教育・職業開拓などが必要だと松尾氏は述べた。

 

2012年1班第3回1.JPG

 

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