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2005~2009年度
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1班の活動

第1班2011年度第2回研究会を開催しました。

1班の活動
2011/12/05

 ◆報告①:「在滋賀県の外国人の現状」光田展子(公益財団法人滋賀県国際協会)

 ◆報告②:「看護師の国際移動を巡る諸問題―受入れ国、送出し国、移民の相互作用から」

       佐藤千鶴子(ジェトロ・アジア経済研究所)

 ◆開催場所:龍谷大学大宮学舎 清風館301共同研究室

 ◆開催日時:2011年12月3日(土) 10:30~12:30

 

 第1班第2回研究会では、滋賀県国際協会の光田展子氏と第1班研究員の佐藤千鶴子氏の二名による報告が行われた。

 

 光田展子氏は滋賀県に在住する外国人の現状について報告をおこなった。光田氏によると、2010年12月末時点で滋賀県には26471人の外国人登録者がおり、なかでもブラジル出身者は一万人弱に上り(9752人)、滋賀県は多文化共生に向けた取り組みを始めている。近年では外国人向けの相談窓口での内容に変化がみられ、労働に関するものから定住化に伴って進学の相談や免許取得、医療・福祉といった生活に関する相談が増えてきたという。その多くは言葉の壁に起因するもので、特に50歳代以上の言葉のできない人が増加していることもあり、資料の翻訳は重要な課題となっている。

 教育の現場でも小学校では日本語指導の必要な学生は減少してはいるが、中学校では依然として日本語指導は不可決である。しかしリーマンショックの前までは日本語教師は緊急雇用によって教育通訳が増加したが、助成金が切れる2012年以降は継続が困難になるという問題も抱えてもいる。滋賀県の教育委員会は学校や地域社会と連携した日本語指導の充実と生活適応指導の充実、および啓発事業として教材開発に取り組んでおり、たとえばブラジルの本や文具、おもちゃなどを「ブラジルボックス」としてブラジルについて学ぶための教材にして一定の成果もあげているが、学校によって国際教育の程度に差があることも否定できないという。実際に外国人の生徒のドロップアウトも多く、進路ガイダンスなどの地域レベルでの支援も必要とされている。

 光田氏は、妊産婦のケアの不足や文化適応の苦労、いじめの問題、肌の色による差別、進学の問題など、外国人住民の様々な問題を広く把握して解決に向けて取り組むことが、互いをともに地球に暮らす人として理解し、多文化共生を実現するために不可欠であると主張した。

 

 佐藤千鶴子氏は90年代後半から急増した看護師の国際移動を取り上げ、看護師の国際移動の急増が送出し国の医療人材政策・供給や社会に及ぼした影響をフィリピン、南アフリカ、ガーナの事例から考察した。佐藤氏によると、ここには単なる送り出し国での人材不足という問題だけではなく、国際的な雇用市場の不安定性がもたらす問題(労働力の調節弁)、技術と経験豊かな看護師の流出、送り出し国に残る問題などが含まれるという。

 フィリピンでは90年代以降、主にサウジアラビア、イギリス、アメリカへ渡る看護師が増えた。それは国内で「看護師資格=海外へのチケット」という状況を生み出し、看護学校・学部の急増を招いたが、2005年以降諸外国の状況が一変して海外へ出ることのできない卒業生が増え、看護師の過剰供給と地域的偏在(農村部での不足)、技能の偏在(講師になれる程の熟練者の不足)が生じたという。南アフリカとガーナでも90年代以降看護師の海外流出は増えたが、2000-2005年をピークに減少傾向にある。その背景には、医療費(人件費)支出の増加や帰国呼びかけといった政策的対応や、ストライキによる賃金上昇、福利厚生の改善などがあるが、その結果新たに政府の財政難という問題に直面することになった。

 看護師の国際移動が送出し国へ与える影響としては、そもそも看護師の国際移動が不安定性をはらんだものであり、そのため高齢化の進む受入国での需要の性質によって、看護師ではなく介護士としてはたらくことになるというde-skillingの問題や、送り出し国に対する人材育成費用の国際的な補填の問題などが解決すべき課題としてあげられる。そのため佐藤氏は今後、不安定性に対する対応策としてのマイグレーション・マネージメントのあり方や、看護師資格の相互認証および言語政策といった受入れ国の側の政策・制度面での変化に目を向けたいという。

 

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P1040835.JPGのサムネール画像

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